はじめに

本文書は、 3D コンテンツを表現する形式である FBX 形式について、構造と意味の解説を試みるものである。

対象読者、目標

対象読者は以下の通りである。

  • FBX データを何らかの方法で自作プログラムなどから読み書きする必要のある人
  • FBX データの読み書きのためのライブラリ等を実装する人
  • FBX を読み書きするプログラムのバグと思しき挙動を分析したい人
  • 3D コンテンツの内部に興味を持っている人

本文書の目標は以下の通りである。

  • 読者は FBX のバイナリ形式及びテキスト形式のデータを直接読み、ある程度理解できるようになる。
  • 読者は FBX データを必要に応じて低レベルで編集したり、壊れたデータがどう壊れているか説明できるようになる。
  • プログラミングのできる読者は、 FBX データを読み書きする簡単なプログラムを実装できるようになる。

以下は本文書の目標ではない

  • 読者はモデリングソフトを利用して 3D コンテンツを作成し、 FBX 形式で出力できるようになる。
    • 本文書ではモデリング自体についての解説は行わない。
  • 読者は FBX データを描画するためのグラフィックス技術を理解する。
    • 部分的な解説は行うかもしれないが、あくまでデータの意味の説明に留める。
  • 読者は既存の FBX 読み書きのためのプログラムやライブラリの利用方法を理解する。
    • 本文書は特定のプログラムやライブラリのマニュアルではない。

FBX 形式とは

それを知らない人がこの文書を読んで得るものは少ないであろう。

(本文書のリポジトリはプルリクエストを歓迎しています。)

免責

本文書は様々な場所で集め、あるいはファイルを観察して得た知識をまとめたものである。

FBX 形式はプロプライエタリであり、その正確な仕様は公開されていない。 また公式に配布されている FBX SDK もソースコードは公開されていない。 そのため、情報の正確性についての保障はされない。 また、今後のフォーマットの更新などへの追従や誤りの訂正も保障されない。

しかし、修正、追加、更新、翻訳などの貢献は歓迎する。

リポジトリは https://github.com/lo48576/fbx-book/tree/master/ja である。

ライセンス

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